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【ごあいさつ】
今日、世界中が新型コロナウイルス拡大により未曾有の状況を迎えています。目に見えないウイルスと共存する中で日々、人・物・カネ・新型コロナウイルスの情報が無数に飛び交い、その中で疲労とストレスにさらされ、まさにカオス(混沌)な状況となっています。このような世界状況の中だからこそ今まさに、「自ら考え、判断し、行動すること」や「リーダーシップを取って物事を推進していくこと」、「他者と協働すること」といった力が問われ、必要であるように強く感じます。では、こういった力はどのようにして磨かれているのでしょうか…。
野外教育業界の皆さんは強く実感していると思いますが、我々は往々にして、文明社会(安全で快適な環境)からあえて飛び出し、冒険を通して人間の、己の本質的な部分にシンプルに集中できる環境を楽しみながら、その能力を磨いてきました。とりわけ、私たちの団体のキーワードである「Wilderness」という環境下では、人間がコントロールすることができない、結果の不確実性が強くあります。翻って考えると、今まさに現代社会はこのような状況なのではないでしょうか。このような社会の中で、今一度「Wilderness」の本質的な意義や認知の重要性が高まっているように思います。
今までは「Wilderness」という言葉は、単なる「場」や「環境」を表す言葉として認知されていたかもしれません。しかしそうではなく、このような社会状況になった今、改めて「Wilderness」とは「心の近くに備えておくもの」として感じて欲しいと思います。
このような状況を踏まえ、当初予定していたカンファレンステーマを変更し、「これからの時代を歩む~wildernessからの声に耳を傾けて~」としました。
